皆さん、特に昭和生まれのアナタ、今から約30年前に、読売テレビで放送していた『アニメだいすき!』という番組をご存知でしょうか?歳がバレます。すずウサです。
『アニメだいすき!』は、1987年から1995年にかけて、春休み・夏休み・冬休みの、学校がお休みの期間に、OVA(オリジナルビデオアニメ)やアニメ映画を主に放送していた番組です。
今でもはっきりと覚えています。
すずウサさんがまだまだうら若き少女だった頃の小学校の夏休み、何気なくテレビをつけた時に放送されていたのが、この『アニメだいすき!』内で放送していた、『BIRTH』(バース)というOVAでした。
そして、この瞬間から、すずウサさんは、ヲタの世界にようこそ!したのです。
それまでアニメといえば、サザエさん・ドラえもん・ハウス食品提供アニメ、といった、夕食後家族で一緒に観る作品くらいの視聴でしたが、この『BIRTH』と出会ってからは、OVAやアニメにドハマリ。その後はものの見事に、アニメを観まくる日々がスタートしました。
今回は、世界が広がるきっかけとなった、この『BIRHT』について語っていきます。(ちなみにネタばれも含みますので、ご注意を)
『BIRTH』とは?
ストーリーを、とてもとてもかいつまんで説明すると、、、、昔々は高度な文明が栄えていた惑星は、今は謎の無機知性体(巨大で丸みを帯びた無機質ロボット)に支配されてて、人間は見つからないように細々と生きていました。
そんな中、うっかり謎の無機知性体を全滅させられる光る剣をゲットしちゃった少年(主人公)とその幼馴染の少女は、その謎の無機知性体から執拗に追われるようになる、というSFアニメです。
今でこそ色んなアニメが溢れていて、そんな珍しいストーリーではないですが、当時こういうSFは、スターウォーズなど実写映画でしか知らなかったので、アニメで観るのが新鮮でした。
あと、内容はとてもとてもシンプルなんですけど、あんまり説明がないのです。
少なくとも当時の私にはそう観えました。いま観るとまた違った感想になるのかもしれませんが、シンプル且つ多くを語らない分、観終わった後も色々と想像の余地がありました。
振り返ると、当時のOVAは割とそういう作品が多いような気がします。(この辺の話はまた追々)
このBIRTHも、その内の一つで、いろいろと謎なんですよ。
謎の無機知性体は、謎のままだし、光る剣も結局なんだったのか???だし、極めつけは、ラストです。
ストーリーが進むと、星一つ滅ぼせるロケットランチャーのような兵器がでてくるんです。唐突に。
で、それを主人公が何度もぶっ放そうとするのですが、それをヒロインである幼馴染の少女が止める、というお約束のシーンがありつつ、同行者も増えてなんとか無機知性体を倒そうとします。
そんな中、同じ無機知性体なんですけど、マスコットキャラのような、小さなしゃべるロボットが現れるのですが、この子がいかんせん、おこちゃまなのです。(そのほかの無機知性体はしゃべりません)
主人公たちが無機知性体に追い詰められているもっとも切羽詰まった時に、そやつが「なんでみんなボクにかまってくれないんだよ~(泣)」と言って、、、なんと、星一つ吹っ飛ばす系兵器をぶっ放します。
そこから崩壊が始まります。
赤い光線は星のいたる所を覆っていき、消滅していきます。
約30年以上経った今でも覚えているのは、そのおこちゃまが消える前に「みんな、みんな消えていく。。。」と、ぽそっと呟くシーン。。。
これが、自分はみんなから無視される寂しい存在ではなくなることを喜んでいるようにも聞こえて、、、、(しかもこのおこちゃま、なぜか関西弁)
崩壊の中で聞くそのセリフが切なくて切なくて、、、、
で。主人公たちですよ。星と共に一緒に滅んでしまうのかと思いきや、ここで来ました。光の剣。
光る剣が白い光を放ち、主人公たちを包みます。。。。。
以上。
エンディング。
えーーーーーーー!!!!どうなったん?!主人公達は死んだの?!助かったの!?
おこちゃまの最後のセリフ以降、ただただ崩壊のシーンに物悲しい音楽が流れているだけで、セリフがないのです。
しかし説明が程よく無いからこそ、短いシーンの絵やセリフのインパクトが大きく、想像の余地があり、こんなに長い年月が経った今でも脳裏に焼き付いているのだと思います。
魅力的なキャラクターたちが、一瞬の内に赤い光に包まれ、この先に待っているのは死か、それとも人の勝利なのか?
結末を視聴者の想像に託され、、、観終わった後、放心状態であったことを覚えています。
時々ふっと崩壊のシーンを思い出しては、胸がきゅん。。。。となっていたのです。
そして、アニメヲタの妄想少女、いっちょアガリ。
と、長々と書いてしまいましたが、この作品についてはもう少し触れたいと思うので、次回に続く。
本日の一言
小学生にしてセンチメンタリズムを知れる作品である。